通信制大学で学ぶ人はサラリーマンの方が多いのではないでしょうか。
また、サラリーマンでなくても主婦の方やバイトをしながら学んでいる方もいると思います。
そんな方たちは、働きながらであったり子育てや育児、介護をしながら通信制大学で学ぶ『覚悟』を決めた方たちではないでしょうか。
本当にすごいことだと思います。
学ぶことの重要性に気付き、今の忙しい状況のなかで更に追加で専門的なことを学ぼうと決意したことは、だれにでもできることではありません。
忙しい状況であるからこそ、少しでも勉強の効率を上げる必要がある一方、『勉強に充てる時間』の確保も重要になってきます。
今回はそんな忙しいサラリーマンや主婦の方に向けて勉強時間の確保のための『時間管理』についてお話ししたいと思います。
まずは勉強する期間を把握して、日々の勉強時間の目標を決める
通信制大学は通常4年間と長期戦となります。
この長い期間、自学で大学の勉強をしないといけません。
通学の大学であれば、教室で勉強できるため半強制的に勉強する場所・時間が確保されますが、通信制大学の主な勉強場所は自宅がメインになります。
通常の生活の中で、勉強をする時間を作らなければならず、おのずとその時間は限られてきます。
その限られた時間のなかで、通信制大学で勉強するために
『どのくらいの勉強時間が必要か?』を把握する必要があります。
まず大学を卒業するためには124単位を修得する必要があります。
124単位を修得するためには1年間に31単位を修得する必要があります。
私が学んだ産業能率大学では1教科2単位と4単位の2種類がありました。
よって、ざっと計算すると年間11教科~12教科くらい取る必要があります。
おおよそ1教科/月のペースとなります。
1カ月の間に1教科分のテキストを読み終え課題を提出して、単位習得試験の勉強を完了させれば大丈夫なので、これを遂行するために日々どのくらいのペースで勉強すればよいかを見積もればよいのです。
もちろん人によってテキストを読むスピードであったり、理解力・暗記力の差、仕事や子育て・家事などで勉強に充てられる時間も個人差があると思います。
教科の難しさにも左右されるかもしれませんが、なんとなく1教科/月のペースだったら無理ではないように気がしませんか?
あとは日々の時間に落とし込むだけです。
平日:1時間、週末:2時間を勉強時間に充てるなら、1週間で9時間、1カ月(4週間)で36時間を勉強時間に充てる計算になります。
先ほどの1教科の一連のフロー(テキスト読み⇒課題提出⇒試験勉強)を36時間でできれば問題なし。
できなければ週末の勉強時間を増やすなど、勉強時間の見直しが必要です。
しかし、この辺は”やってみないと分からない”ところもあり、ここで立ち止まる必要はないと思いますが、見積もりが甘く勉強する時間が取れないとなるより、事前にある程度『日々の勉強時間』を目標として持っておくとよいと思います。
ちなみに私は1年間で11教科~14教科取っており、4年間で142単位習得しました。
サラリーマン&子育て&家事をしながらでしたが、妻の理解と協力もあり、何とか平日:1~2時間、週末:2~4時間の勉強時間を確保したことで、産業能率大学をストレート卒業することができました。
自分の生活を振り返り、勉強に充てる時間を見つける
私は実際に勉強を始めてみて、勉強のできる時間の少なさに気付きました。
子供を寝かしつけた後、空いた時間にテキストを開いても、眠気に負けてテキストを枕にして寝ることもしょっちゅうでした(笑)
そこで初めて時間の大切さに気が付きました。
”時は金なり”とよく言いますが、私は『時は金以上に大切』だと思います。
お金は自分で稼ぎ増やすことや、やり取りすることができますが、時間だけは増やすことも、やり取りすることはできません。
決められた平等な時間を過ごすことしかできないのです。しかしこの時間の使い方は変えることができます。この時間をいかに有効に使うかが重要なのです。
無駄に過ごすか、自分を高めるために使うのか、人のために使うのか・・・
きつい時、辛い時、誘惑に負けそうな時こそ、この事を意識して、その瞬間の時間の使い方を選択していく必要があります。
そこを意識して、何にどれだけ時間を使っているかを見直すことで、必要なこと、不必要なこと、後回しにできることなど自分なりに優先順位をつけて、勉強時間の確保をしていくことができるのではないでしょうか。
隙間時間を活用する
日々の生活の中で、ちょっとした意識の転換で勉強時間に変えることができます。
例えば記憶しないといけないことであれば、単語帳を作り、駅の待ち時間や、仕事中の昼休み、家でもトイレのなか、お湯を沸かすちょっとした空き時間なども工夫次第では勉強時間になります。
私は赤ちゃんを膝の上で寝かしつけている間に、テキストを読んだりしていました。
テキストはどこに行くときも必ず持ち歩き、例えば子供を病院に連れて行ったときの待ち時間はテキストを読んでいました。
『暇さえあればいつでも・どこでも勉強できる』体制を構築しておくことで、時間をフル活用することができ、精神的にも遊びに行って勉強ができなかったことへの罪悪感を軽減することができます(笑)
『いや~、準備はしてたんだけどね~』って自分へ言い訳できます。
隙間時間の活用法はインターネットで検索すれば、皆さんの知恵や工夫がたくさん出てきますので、自分に合った方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。
図書館やファミレスなど家以外の場所を活用する
家では集中できない場合、図書館やファミレスなど、家以外の場所で勉強することも『勉強時間の確保』においては重要です。
図書館は周りで勉強している方も多いので、自分もやらなきゃ!と意識が高くなります。
私は仕事帰りになど、車を空き地に停めて、車の中でテキストを読んだりもしていました。
車は完全個室なのでテキストを読む場所としては適した環境でした。
また、通勤の車の中や電車の中でも勉強できるように、ネット授業を音声データにして車の中で聞いたりすることもできます。
図書館もよく利用していました。家だとエアコン代が気になったり、油断すると眠気の誘惑に負けてしまうことも多かったので、休日のお昼はよく図書館で勉強していました。
最近はネットカフェや、時間貸しのオープンスペースなども多くありますので、家に帰るとどうしても勉強に集中できないという方は、検討してみてはいかがでしょうか。
やる時間・やらない時間のメリハリをつける
通信制大学で学ぶうえで『勉強時間の確保』は非常に重要ですが、大切な時間を削ってしまうと、体調を崩したり、周りとの関係が崩れたりすることも考えられます。
勉強をしないといけないのに勉強する時間が取れないと、焦りや不安からストレスを感じることもあります。
そのようなときは無理せず、いったん勉強を諦め、『意識的に勉強をしない時間』をつくることも大切だと思います。
その分『勉強ができる時間』の大切さが増し、集中して効率の良い勉強ができるのではないでしょうか。
家族と一緒に生活している方は、家族の理解も『時間管理』する上では非常に重要になります。
自分本位にならず、家族との関係性を重視して『時間管理』することで、きっと家族もよき理解者となり協力してくれるはずです。
なぜなら、あなたは自分のためだけでなく、家族のために通信制大学という『自己実現への道』を選択したのですから。