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網膜色素変性症とは?症状や芸能人有名人の一覧や最新治療など|箱根の10区創価大嶋津雄大も

  • 2020年1月4日
  • 健康
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毎年数々のドラマが繰り広げられる箱根駅伝。

2020年の箱根駅伝も数々のドラマが生まれ、見ている人に感動を与えました。

その中でも私が特に印象に残ったのが、1月3日に行われた箱根駅伝・復路ラストの10区を走った創価大学の嶋津雄大選手です。

この創価大学の10区を任せられた嶋津雄大選手、素晴らしい走りで10区の区間新記録『1時間8分40秒』を樹立して、見事に創価大学史上初のシードを獲得しました!

創価大学・嶋津雄大選手の走り、本当に素晴らしい走りでしたね!

しかしこの嶋津雄大選手、ある病気を患っており、その病気により視力を失う危険性もあったそうです。

その病気とは『網膜色素変性症

今回は『網膜色素変性症(もうまくしきそへんせいしょう)』について、どのような症状か?芸能人や有名人の一覧、最新の治療などについてお伝えしたいと思います。

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網膜色素変性症(もうまくしきそへんせいしょう)とは?

網膜色素変性症について、『難病情報センター』の情報を基に詳細をお伝えします。

網膜色素変性症のとは?

網膜色素変性症とは、目の内側にある網膜という部分に異常がでる遺伝性・進行性の病気で、厚生労働省の指定の難病として特定疾患に指定されています。

そもそも網膜とは、光を神経の信号に変え、信号に変えられた情報は視神経から脳へ伝達され、光を感じることができます。

網膜色素変性症はその視神経の中で、主に暗いところでの物の見え方や視野の広さなどに関係する杆体(かんたい)細胞に障害が起きることが多いです。

杆体細胞は暗いところでの物の見え方や視野の広さなどに関係した働きをしているため、暗いところで物が見えにくくなったり(夜盲)、視野が狭くなったりするような症状がでます。

そして網膜色素変性症の進行とともに視力も低下してきます。

網膜色素変性症の症状

視網膜色素変性症の最も一般的な初発症状は、暗いところでの見え方が悪くなる(夜盲)ことです。
生活の環境によっては気がつきにくいことも多いようです。 

最初に視野が狭くなっている(視野狭窄)ことに気がつくこともあります。
ひとにぶつかりやすくなるや、車の運転で支障がでる、といったことが気づくきっかけになります。

視力の低下や色覚異常は、さらにあとから出てくるのが典型的です。

しかし、コントラストの低い印刷物や罫線が読みづらいことを早くから自覚していることもあります。

日常の生活環境でまぶしく感じる(羞明)、あるいは全体が白っぽく感じることもあります。

この病気は原則として進行性ですが、症状の進行の速さには個人差がみられます。
また症状の組み合わせや順番にも個人差がみられ、最初に視力の低下や色覚異常で発見される場合もあり夜盲は後になる患者さんもいます。

網膜色素変性症の患者数は?

網膜色素変性症の発症頻度は通常4,000人~8,000人に一人と言われています。

明らかに遺伝により発症した方は全体の50%程度で、あとの50%では親族に誰も同じ病気の方がいないそうです。

遺伝が認められる患者さんのうち最も多いのは 常染色体劣性遺伝を示すタイプでこれが全体の35%程度、次に多いのが 常染色体優性遺伝を示すタイプでこれが全体の10%、最も少ないのがX連鎖性遺伝(X染色体劣性遺伝)を示すタイプで、これが全体の5%程度となっています。

網膜色素変性症の原因は?

この網膜色素変性症は私たちの行動や習慣によって引き起こされるわけではないようです。
視細胞や、視細胞に密着している網膜色素上皮細胞で働いている遺伝子の異常によって起こるとされています。

現在までにわかっている原因遺伝子としては常染色体劣性網膜色素変性症ではEYS、杆体cGMP-フォスフォジエステラーゼαおよびβサブユニット、杆体サイクリックヌクレオチド感受性陽イオンチャンネル、網膜グアニルシクラーゼ、RPE65、細胞性レチニルアルデヒド結合蛋白質、アレスチン、アッシャリン(USH2)などの遺伝子の異常が発症原因とされています。

視細胞や、視細胞に密着している網膜色素上皮細胞で働いている遺伝子の異常によって起こるとされています。

網膜色素変性症の経過

網膜色素変性症は進行性ですが、その進行の早さには個人差があります。30代でかなり視機能(視力、視野を合わせた呼び名)が低下する方もいれば、70歳でも視力1.0の方もいます。

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網膜色素変性症の最新治療

網膜色素変性症は現在のところ、網膜の機能をもとの状態にもどしたり確実に進行を止める確立された治療法はありません。

対症的な方法として、遮光眼鏡(通常のサングラスとは異なるレンズ)の使用やヘレニエン製剤(βカロテンの一種)内服、ビタミンA内服、循環改善薬による治療、低視力者用に開発された各種補助器具の使用などが行われています。

遮光眼鏡は明るいところから急に暗いところに入ったときに感じる暗順応障害に対して有効であるほか、物のコントラストをより鮮明にしたり、また明るいところで感じる眩しさを軽減させたりします。

将来期待される治療法として、遺伝子治療、網膜移植、人工網膜さらに代替レチノイドなどの研究が行われています。
これらの治療法はまだ実際に誰に対しても行える治療法とはなっていませんが、研究段階ですがその成果は次第に上がってきているそうです。

iPS細胞(人工多能性幹細胞(Induced Pluripotent Stem Cell)による治療の研究も進んでいるようです。

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網膜色素変性症の芸能人有名人一覧

創価大・嶋津雄大選手

今回、箱根駅伝で素晴らしい走りを見せてくれました創価大・嶋津雄大選手は生まれつき網膜色素変性症で、中学時代は早朝や夕方の練習は1人で廊下を走るなどしてきたそうです。

創価大にはグラウンドに照明があり夜でも練習に参加できる環境があります。
またチームに同じ病気の永井大育選手がいて、切磋琢磨して苦労を理解し合っています。

歌手の藤圭子さん

藤圭子さんと言えば宇多田ヒカルさんの母ですが、音楽関係者によると「藤圭子さんのお母さんも徐々に視力が低下する病気を抱えていたようで、藤圭子さん本人もヒカルさんが生まれるずっと以前から視力が少しずつ低下してきていることに悩んでいたようです」と言われています。

また藤圭子さん本人だけでなく、兄で元歌手の藤三郎さんや藤圭子さんのお姉さんも視力の低下に悩まされていました。

そのため娘の宇多田ヒカルさんを授かった時、一番に心配したのもこのことだったらしく、娘の目からはいつまでも光が失われないでほしいとの願いから「光」と名づけました。

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網膜色素変性症とは?症状や芸能人有名人の一覧や最新治療のまとめ

眼科疾患の一つで、中途失明の3大原因の一つである網膜色素変性症。
根本的な治療法が見つかっていないのが現状ですが、網膜神経保護、遺伝子治療、網膜幹細胞移植、人工網膜などの研究は着実に進められます。

生まれながら網膜色素変性症を患い、失明の可能性もある中、箱根駅伝で素晴らしい走りで10区の区間新記録と創価大9位に導き、見ている人に感動与えた創価大・嶋津雄大選手は次のように語っています。

「みんなが待っている姿を見て、不安がほどけて自然と涙が出た。同じ病気の人にも一歩を踏み出せる勇気を与えられたと思います」

今回の嶋津雄大選手の雄姿をきっかけに、私たちも網膜色素変性症について理解を深めていく必要がありますね。

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